伝統的な占星術において「世界の誕生のチャート」あるいは「宇宙の誕生のチャート」と定義される教育的な概念図である。このチャートは、各サインに惑星のドミサイルを割り当てるための論理的根拠となっており、同時にアスペクトの性質を説明する際の基礎としても機能している。歴史的には、古代エジプトにおいて一日の日の出前にシリウスが見え始める時期にナイル川の洪水が起こり、それを新年の始まりとしたことに由来している。そのため、テーマ・ムンディでは蟹のサインがアセンダントに据えられており、蟹のサインを占星術において「宇宙のアセンダント」と呼ぶ理由もここにある。

この体系における支配星の配置は、ルミナリーズである月と太陽を起点としている。アセンダントである蟹のサインを月のドミサイルとし、その隣にある獅子のサインを太陽のドミサイルとして配置し、そこから惑星の速度や地球からの距離に応じて他のサインが順番に割り当てられている。具体的には、太陽と月から離れる順番に従って、水星(双子・乙女)、金星(牡牛・天秤)、火星(牡羊・蠍)、木星(魚・射手)、そして最も遠く動きの遅い土星が、太陽と月から最も離れた水瓶のサインと山羊のサインに配分された。

また、アスペクトの性質もこのテーマ・ムンディにおける配置に基づいている。ルミナリーズのサイン(蟹・獅子)から見て、金星のサイン(牡牛・天秤)が形成するセクスタイルは「程よい友情」を、火星のサイン(牡羊・蠍)が形成するスクエアは「中程度の敵意」を、木星のサイン(魚・射手)が形成するトラインは「完璧な友情」を、そして土星のサイン(水瓶・山羊)が形成するオポジションは「極端な敵意」をそれぞれ象徴すると定義された。
歴史的な変遷で見れば、サインのドミサイル・ロードよりもイグザルテーションのロードのほうが成立は早かったが、テーマ・ムンディとこれらの支配権を重ね合わせることで、セクト(昼夜の区分)やトリプリシティーといった複雑な概念が幾何学的に導き出されてきた。テーマ・ムンディは当初から実在の誕生図とは見なされていなかったが、占星術の理論を体系的に整理し、惑星の「惑星らしさ」を定義するための不可欠なフレームワークとして今日まで受け継がれている。

