フェイス(Face)

エッセンシャル・ディグニティーの中で最も得点が低い+1点として評価される区分である。これは一つのサインを10度ずつ均等に三分割した領域を指し、それぞれの領域を特定の惑星が支配している。フェイスの支配星の並び順はカルディアン・オーダーに基づいており、牡羊のサインの最初の10度を火星が担当することから始まり、黄道帯を一周するように連綿と続いていく。なお、フェイスはデーカン(Decan)とも呼ばれる。

この品位の状態を伝統的な占星術師たちは様々な比喩で表現しており、ウィリアム・リリーはこれを、家の外に放り出される直前に家の玄関(ポーチ)に立っている人に喩え、雨風にさらされているよりはマシだが、決して良い状況とは言えない「無いよりはマシな程度」の極めて弱い品位であると説明している。実占においては、フェイス単独では惑星に積極的な作動力を与えるには至らず、消極性が無くなる程度の存在感や、最低限の尊厳を維持している状態を意味する。

フェイスはトリプリシティーやタームと共にレッサー・ディグニティーの一群に分類され、リセプションの判断において重要な役割を果たす。単独のフェイスだけでは他の惑星を強力に支えることはできないが、同じ惑星がフェイスともう1つの小さなディグニティーを同時に得ている場合、それはドミサイルやイグザルテーションでレシーブするのと同等の、強固な協力関係や権利の譲渡を成立させると見なされる。