火星(Mars)

二区分

男性格

セクト

性質

ホット&ドライ

ドミサイル

牡羊のサイン・蠍のサイン

イグザルテーション

山羊のサイン

火星はホット&ドライな惑星であり、非常に激しく熱い性質を持っている。一方、山羊のサインは土星が支配するコールド&ドライな地のサインなので冷たい場所となる。山羊のサインによって冷却された火星は、大人しくて快活、かつ実用的に動けるようになり、持っているエネルギーを建設的に使えるようになる。コールド&モイストな水のサインである蠍のサインで火星がドミサイルとなっているのも、冷やされることで火星本来の力が適切に発揮されるという同じ論理に基づいている。

デトリメント

牡牛のサイン

春の肥沃な大地である牡牛のサインにとって、火星は大地を裂く剣のような破壊的な効果をもたらす。ものごとを育む場所では、火星の闘争心は不要であり居心地が悪くなる。

天秤のサイン

天秤のサインは調和とバランスのサインであり、人間関係、コミュニケーション、他人への気配りを司る。対して、火星はホット&ドライな惑星であり、活発で分離を促す、あるいは自分自身を前面に押し出すエネルギーを持つ。自分の意思を貫きたい火星にとって、常に他者とのバランスを考慮しなければならない天秤のサインは非常に不自由であり、コントロールが効かなくなる。

フォール

蟹のサイン

蟹のサインのコールド&モイストな水の性質に対して、火星はホット&ドライな火の性質を持つ。蟹のサインは「母性・保護・育成」を目的とするが、火星は「自己主張・攻撃・排他的」であるため相性が悪い。

キーワード

除去

火星は「除去」の機能を持ち、不要なものや病巣を切り捨てる役割を担う。医療においては手術による病部位の「切除」を司り、心理的には心の病巣を切り取って立ち向かう意志を象徴する。

切除(外科医・殺生・解体・破壊)

火星は外科医を司り、鋭利な刃物を用いて肉体から病巣や疾病部位を物理的に切り取る機能を持つ。

精神的浄化

心理的な面においても、良い意志を持って立ち向かい、心の病巣を切り取る「心の外科医」としての役割を担う。

瞬発的熱量

太陽が内側からじわじわ暖める熱であるのに対し、火星は短時間で熱に変換される「瞬発力のある熱」を象徴する。これは急な発熱、情熱、激情、そして爆発的な行動力に直結する。

急激な発熱(焦げ・燃焼・赤い・火)

じわじわ暖める太陽とは異なり、短時間で熱に変換される性質から、高熱や三日熱などの急激な身体反応を引き起こす。

激情(興奮)

感情面では、瞬発的に燃え上がる情熱、情欲、あるいは抑えがたい怒りや興奮の状態を作り出す。

鋭利

火星は刃物、針、武器など「鋭利で尖ったもの」を支配する。この性質は物理的な道具だけでなく、味覚(刺激臭や辛味)や、物事の核心を突くような鋭い思考や行動にも現れる。

攻撃的武器(棘・鉤爪)

ナイフ、ハサミ、メス、刀剣といった、対象を突き刺したり切ったりする物理的な道具を支配する。

感覚的刺激(毒・辛み)

味覚や嗅覚において、舌を焼くような辛み(胡椒やわさび)や、鼻を突く刺激臭として現れる。

闘争

火星は「論争と喧嘩、口論の主」であり、兵士や軍隊、敵対者を司る。名誉のために戦い、誰にも服従せず、自らの力で勝利を勝ち取ろうとするエネルギーの根源である。

軍事行動(獰猛・貪欲)

兵士、将軍、軍隊といった組織的な戦いや、武器を用いた実力行使の領域を司る。

論争(口論)

肉体的な戦いだけでなく、口論、不和、仲たがい、集会での論争など、言葉による対立の主でもある。

分離

土星が物質的な「境界」を作るのに対し、火星は「切り離すこと」を司る。具体的には「離婚」の表示星であり、自分と他者の感情を切り離して認識する能力にも関わっている。

関係の切断(離婚)

法律的・社会的なつながりを断ち切る「離婚」の表示星であり、結びつきを切り離す機能を象徴する。

自他の認識(ドライ)

土星の物質的境界とは異なり、自分の感情と他者の感情を切り離して識別する精神的な切断力を持つ。

積極性

火星は能動的なエネルギーそのものであり、仕事をしている状態や、物事を力強く推し進める「積極性」を支配する。危険を顧みず自分をさらけ出す勇気も、この性質から生まれる。

勇気

あらゆる危険なことに自らをさらし、名誉のために戦う不屈の精神と行動力を示す。

能動的労働

停滞せず、常に何らかの仕事や目的のためにエネルギーを動かしている「仕事をしている状態」そのものを司る。

胆汁質

火星の「ホット&ドライ」な性質は、体質的には「胆汁質」に対応する。これは怒りっぽさ、荒い性格、そして外へと向かう強い感情の動きを説明する基盤となる概念である。

短気(有害・荒い)

ホット&ドライな性質が極端に出ると、怒りっぽく、荒い性格や無遠慮な態度として現れる。

強靭さ(生命力)

余分な水分(粘液)を排した引き締まった筋肉質の肉体や、困難に耐えうる強靭な生命力を構成する。

加工

火星の「火」と「刃物」の性質は、金属加工や調理など、素材を切断・加熱して新しい形に変える技術(鍛冶、料理、陶器職人など)を司る。これは文明を形成するための「力」の行使を意味する。

金属細工(鉄・切断)

鉄を熱し、切断し、鍛え上げる鍛冶屋や時計屋、鉄工所などの技術的な加工工程を支配する。

加熱調理(料理人)

火とナイフを使い、素材を加工して食べ物を作り出すコックやパン屋、陶器職人の仕事を司る。

外部への放出

木星が体内の血液を司るのに対し、火星は怪我などで「体外へ流れ出た血液」を司る。内側に留まらず、境界を破って外へ飛び出すエネルギーの激しさを象徴している。

出血

維持される体内の血(木星)とは対照的に、怪我や手術によって境界を破り、外へ流れ出た血液を象徴する。

膿の排泄

医療において、体内に溜まった不要な膿を徐々に体外へ排出させる処置やその機能を司る。

有用な道具

火星は凶星(マレフィック)とされるが、適切に扱えば「最も有用な道具」となる。心が落ち着かず物事を見定められない時に、悪い要素を断ち切り、自分を律するための強力な武器として機能する。

自己規律

心が落ち着かないとき、悪い要素を断ち切り、自分を律して「我慢と抑制」を助けるための道具となる。

防衛

誰にも服従せず、自分自身を不当な支配から守り、名誉を維持するための盾と剣としての役割を果たす。

匂いと味

火星の味覚と嗅覚の体系は「平穏な感覚を切り裂く、警告のシグナル」に例えられる。ぼんやりとした意識を瞬時に覚醒させるわさびの辛み(鋭利・刺激)焦げた匂い(熱量・燃焼)刺激的な味や匂いは、肉体に「強靭さ」を与え、立ち向かう意志を鼓舞するためのエネルギーの現れである。

瞬発的熱量(焦げ)

感覚の状態:焦げ臭さ(焼けて付いたような匂い)
具体的な例:ニンニク(その強い匂い)

鋭利(毒・辛さ)

感覚の状態:刺激臭、刺激的な味、舌を焼くような辛さ、感覚を鋭く突き刺すような刺激
具体的な例:胡椒、わさび、大根(磨りおろした際の辛み)

感覚の状態:苦み(全般的に苦いもの全て)、酸っぱみ、毒性は強くないが刺激性のある食べ物
具体的な例:ものすごく苦いザクロの木、西洋梨

通常、火星は戦場の「赤」や焦げ付いた「黒」を纏う。しかし、金星という「友」の影響を受けるとき、そのエネルギーは「淡黄色の白」や「緑がかった色」という、穏やかで美しい光を放つようになる。これは、無骨な戦士が戦いを離れ、平和の象徴である金星のドレスや美しい宝石の色彩を、自らの属性として受け入れている姿を象徴している。

瞬発的熱量(火・赤)

燃えるような赤、サフラン色のように燃える黄色

集合的な資質領域・土地の質

火星の性質は「乾燥した荒野に突き刺さる、熱く硬い鉄の杭」に例えられる。その土地は潤いがなく「荒れ果て(乾燥)」、耕すことすら困難な「ハード(積極性)」な場所である。しかし、そこには停滞を許さない「ホット(熱量)」なエネルギーが満ちており、「鋭い(鋭利)」杭が打ち込まれることで、その領域が火星の支配下にあることを示す。火星の力は、柔らかな土壌を育むことではなく、過酷な環境下で「三番目の領域(秩序)」を守り抜き、不屈の意志で現状を突破する力そのものである。

瞬発的熱量(火・赤)

赤いもの(燃えているものや血を連想させる色)

鋭利(攻撃的武器)

鋭いもの

分離(ドライ)

乾いて粗い事
土地:荒れ果てた土地、固く石の多い乾燥した土地(農業には適さない土地)

積極性(能動的労働)

ハード(仕事で、人物で、行いで)

場所と建物・国

火星の場所的象徴は「文明を鍛え直すための激しい工房」に例えられる。そこは単に熱いだけでなく、暖炉や煙突(熱量)が常に機能し、鍛冶屋やレンガ焼き場(加工)では常に何かが形を変えている。時としてそこは、屠殺場(除去)のように生命の境界が切り裂かれる場所でもある。地図上では、イタリアやギリシャ(領域)といった特定の土地にそのエネルギーが根付いていると考えられており、火星の力は常に「静止」ではなく、何かを「生み出すための激しい活動」が行われている場所に宿る。

除去(殺生・解体)

屠殺場

瞬発的熱量(火)

火の神殿、火の在るところ、暖炉、ストーブ、煙突、薪木置き場

加工(金属細工・鉄)

金属細工をする店:時計屋、鍛冶屋、刃物屋、鉄工所

加工(焼く)

焼成施設:焼き物師の仕事場と炉の道端、レンガを焼く場所、炭焼き場(および、かつてそれらが焼かれていた場所)

鉱物・金属・宝石

火星の鉱物体系は「荒々しい大地から掘り出され、炎によって命を吹き込まれる素材」に例えられる。無骨な鉄(切断と加工)は武器となり、燃えるような辰砂や朱(熱量)は情熱的な赤色を彩る。そして試金石やレンズ(鋭利)は、物事の真偽を見極めたり、視界を鋭くしたりするための道具となる。これらはすべて、火星が持つ「停滞を打破し、新しい形を作り出す」ための物理的な武器や道具の材料である。

瞬発的熱量(焦げ・燃焼・赤)

辰砂(水銀の原鉱石、赤色の顔料)、朱、朱色を作る石(硫化水銀)、紅がら(酸化第二鉄)、黄土(鉄の酸化物を含む)、口紅、硫黄、モザイク・タイル(種々に彩色された石)

瞬発的熱量(焦げ・燃焼・赤)

辰レンズ状の石、試金石、碧玉、、ヒ素、様々な色の紫水晶(アメジスト:アメジストは光を通す薄い色のものは木星、濃い色のものは土星の性質も持つが、火星の範疇にも含まれる)

加工(鉄)

鉄、磁鉄鉱、鉄鉱石、赤鉄鉱石、銅、アンチモン

樹木・ハーブ・穀物・作物・果物

火星の植物体系は「自らを武装した戦士の庭」に例えられる。その庭にある植物は、棘や鋭い葉(鋭利)で自らを守り、食べれば舌を焼くような辛みや苦み(熱量・胆汁質)で侵入者を驚かせる。しかし、それらは適切に扱えば、体内の不要なものを排泄(除去)し、冷え切った体に熱(熱量)を吹き込むための、自然界が用意した強力な「外科道具」となる。

瞬発的熱量(急激な発熱)

熱を帯びた精油・油:テレピン油を採る松科の木の実、海狸香(カストリウム)

瞬発的熱量(激情・興奮)

ヘンダール(興奮剤として用いられる)

鋭利(攻撃的武器・棘)

棘のある全ての樹木、棘があるもの、薔薇の幹(棘)、棘のある灌木、野イバラ、あらゆる種類のシスル(アザミ)、ハリシュモク、イバラ(白・赤)、Thorne(サンザシ)、栗の実(いがが有る)

鋭利(感覚的刺激・毒・辛さ・苦さ)

感覚的刺激:刺激性、味は舌を焼くような辛さ

有毒・強力な薬草:ヘムロック(ドクニンジン)、ホワイトヘリボー、スカモニア(強力な緩下剤)、ゲンセイ(カンタリス・皮膚刺激剤)、トウダイグサ、ネトル(イラクサ)

辛味・刺激物:ワサビ、マスタードの種、ペッパー、ジンジャー、芥子、大根、クレソン、ニラの類、ニンニク、タマネギ、リーキ(ニラネギ)

苦味植物:苦い物全て、ものすごく苦いザクロの木、天然の西洋梨、扁桃(アーモンド)の甘くない苦い種、ホアハウンド(ニガハッカ)、タマリンド

胆汁質

胆汁への作用:共鳴により胆汁を誘引し引きだす性質、大根、オウシュウサイシン、ホーリーシスル(サントリソウ)

胆汁質(強靭さ・生命力)

生育環境:乾いた土地でよく育つ性質
質感:ざらざらの皮を持つ果実

動物・昆虫

火星の動物体系は「自然界が生み出した生きた兵器」に例えられる。それらは、穏やかな草食動物(木星的)や従順なペット(水星的)とは異なり、自らを守り、あるいは他を制するために「鉤爪や毒(鋭利)」を備え、「獰猛な意志(闘争)」を持って動く。たとえそれが小さな蝿やブヨ(胆汁質)であっても、私たちの平穏を「刺激」し、活動を強いる火星的なエネルギーの使い手と言える。これらの生物は、生命が過酷な環境を生き抜き、自らの領域を確保するために必要な「激しさ」を象徴している。

除去(殺生・破壊)

肉を食べる鳥(ワタリガラス、鵜、ふくろう、カラス、カササギ)、ハゲ鷲、ハゲ鷹、鷹、トンビ(がつがつしている、貪欲な人)、サメ、カワカマス

瞬発的熱量(激情・興奮)

カッとなるような野生動物、野生の馬、ラバ、野生のロバ、山羊、熊、ビーバー、家禽(ニワトリ)、雄鳥(闘争心と熱情の象徴)

鋭利(攻撃的武器・鉤爪)

鉤爪のある動物、サソリの種属、毒蛇、曲がったくちばしを持つ鳥、バーベル(あごにトゲがある魚)、ブヨ、蝿、うるさい昆虫(感覚を刺激し、刺すもの)

闘争(獰猛・貪欲)

好戦的で貪欲で獰猛で強い野生動物、ライオン、チーター、豹、虎、狼(貪欲な人を含む)、猪、野豚、猛犬(マスチフ)

胆汁質(有害)

人間に有害な動物、悪臭を放つ全ての虫・魚、グリフォン(伝説上の怪物・恐怖の象徴)

臓器・精神・病気

火星の医学的体系は「過熱したエンジンと、それを修理するための鋭利な工具」に例えられる。体内が「瞬発的熱量」によってオーバーヒートすれば高熱や激情が吹き出し、調整が乱れれば「黄胆汁」の過剰による病(黄疸など)を引き起こす。一方で、体内に生じた結石や膿(除去すべきもの)に対しては、火星の「鋭利さ」がメスとなり、痛み(破壊)を伴いながらも病巣を切り離す外科的な救済力を発揮する。火星の病は「根絶が難しい」というよりは、激しく急激に襲いかかるのが特徴である。

除去(切除・傷)

顔の小さな傷やあばた、鉄製器具による怪我・やけど、胆石、首から上の傷、腎臓や尿道結石

瞬発的熱量(急激な発熱)

三日熱、死に至る高熱、帯状疱疹

瞬発的熱量(激情・興奮)

癇癪や怒り、激情が過多のために起こる他の様々な病気

胆汁質

黄胆汁、静脈、精液、陰部、膀胱、胆嚢、腎臓、背中の部分、金星と共に肝臓を受け持つ、左耳

外部への放出(膿の排泄)

片頭痛、膿瘍、疫病と疫病による痛み、伝染病、肝臓の悪化による黄疸、赤痢、腸管内の潰瘍、歯ぎしり、丹毒(たんどく)、男性生殖器の全ての疾患

職業・仕事

火星の職業体系は「停滞した世界に鋭い一太刀を浴びせ、新たな形を刻むメスや槌」に例えられる。それは、病を切り離す外科医のメス(切断)であり、国を守る軍人の剣(闘争)であり、熱い鉄を打つ鍛冶屋の槌(加工)である。たとえそれが理髪師の鋏(美容)やパン屋の窯(熱量)であっても、そこには常に「何かを切り、熱し、変容させる」という火星の力強い意志が宿っている。しかし、その力が制御を失えば、平和を脅かす盗賊の刃(逸脱)へと転じてしまう、極めて激しく活動的なエネルギーの集積である。

除去(切除・解体・外科手術)

医療:外科医(手術)、膿を徐々に排泄する、割礼執刀医、歯科医(歯を抜く/月との複合)、内科医(処方)

技術・理容:理容・美容・床屋(鋏を入れて飾る/金星との複合)、整髭・ネイルペインティング・体毛処理、理髪師

解体・加工:肉屋、屠殺業、猟師、刃物研ぎ、仕立て屋・洋服屋、なめし革業、靴修理屋、大工、箱作り職人、大型カバンの製造人、木製コップ作り

切除(破壊)

火星が悪い状態(品位がない状態)にあるとき、そのエネルギーは暴力、窃盗、偽証といった破壊的な方向へ向かう。強盗、盗賊・盗人、家宅侵入者、追いはぎ、墓荒らし、博打うち。

瞬発的熱量(熱・火)

ガラス職人、ビール製造人、染め物師

鋭利(武器)

武器・鎧の製造販売人、兵器製造業、射撃(狩猟)で生計を立てる人

闘争(軍)

軍の高官(大将、将軍、大佐)、全ての軍人、兵隊

加工(金属細工)

鍛冶屋の職人、鉄鋼業、金属細工師、時計メーカー

加工(加熱調理)

パン屋、料理人